ルルックキッチンより大切なお知らせ

日頃より沼垂テラス商店街および沼垂テラス・エフをご愛顧いただきありがとうございます。

さて、大切なお知らせがございます。

当商店街内、惣菜&スイーツ店「Ruruck Kitchen / ルルックキッチン」につきまして、2026年4月末日をもって、同スペースでの営業を終了いたします。
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2015年に沼垂テラス商店街が誕生する5年前の2010年、沼垂市場通りの衰退をどうにかしなければと田村寛(現 大佐渡たむら店主 ㈱テラスオフィス会長)がチャレンジショップとしてオープンした同店は、すでにシャッター通りとなっていた開店当初は集客に苦戦したものの、徐々に地域に受け入れていただき、認知度を増し、当商店街誕生の先駆けとなる店舗のひとつとして、15年以上走り続けてまいりました。

その間、多くのお客さまにご愛顧いただくとともに、たくさんのスタッフに支えられ、ここまで歩んで来ることができましたこと、本当にありがたく心より感謝申し上げます。

この決断に至った理由は以下のとおりです。

・商店街が10周年を迎え、先駆け店として一定の役割を果たし終えたこと

2010(平成22)のルルックキッチンオープンをきっかけに、2011(平成23)に家具とコーヒーの店「ISANA」(20246月に当商店街を卒業、現在は秋葉区にて活躍中!)が、2012(平成24)に陶芸工房「青人窯」が、3年の間に1年に1店舗ずつ開業したことがきっかけで、この場所に注目が集まり出店希望者が次々と現れたことが、2015年(平成27年)沼垂テラス商店街の誕生に結びつきました。まさに商店街のパイオニアとなる店舗のひとつとして、15年以上駆け抜けました。
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その間、コロナ禍という厳しい時代を経験しながらも、今年度2025年(令和7年)無事、沼垂テラス商店街が10周年を迎えることができ、一定の役割が果たせたと判断、このタイミングでホッと一息、一段落、“第一ステージ”を終えることを決断しました。

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   〈沼垂テラス商店街10周年を伝えたニュースリリース 2025.3.10.配信〉

・経営者側人員の労働環境・労働時間の見直し

実はルルックキッチン開業のきっかけは何を隠そう大衆割烹「大佐渡たむら」創業者であるマスター(田村信郎)の「卵焼きとソフトクリームの店、やれや・・・」の一言。

そこから怒涛の日々がはじまりました。(※このはじまりの物語に関しては「沼垂テラス商店街~マチが動きはじめたレトロなシャッター通りのストーリー~」という冊子のあとがきに書いています)

そのマスターもまだまだ現役で毎日働いていますが、御年90歳!その相方を長年務めるママも81歳、同じく現役。一生懸命汗水流し、昭和~平成~令和を駆け抜けてきましたが、さすがに寄る年波には・・・二代目を任された私たちがきちんと彼らから事業を承継し、店を守っていかねばならない。そのためには、やはり今の働き方ではあまりにタイト。特に料理の仕事というのは繊細で、細心の注意を払わなければならない・・・。

そんな中での決断でしたが、それを二人にはじめて伝えたときの返ってきたひとことめが、「それはダメだ(=地域の役割として機能しているルルックキッチンを辞めるわけにはいかない)」という、まだまだ自分たちはやるんだ!というものでしたが、ひとつひとつ理由とこれからの未来を丁寧に説明して、言い出しっぺの一代目(マスター&ママ)も納得するという経緯に至りました。
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・メイン商材である惣菜やスイーツの原料・包材の高騰、人件費の高騰

特に小さな店を運営している経営者の方は同じく頭を抱えている問題だとは思いますが、ルルックキッチンは国産や地物の材料を使った手作り惣菜が売りであり、ソフトクリームも佐渡ヶ島より海を渡らせ原料を仕入れていました。原料・材料費、また包材費や輸送費が上がれば当然ながら店頭価格も上げなくてはならない。特にここ数年は短いスパンで段階的に何度も値上げをしなくてはならず、本当に苦労の連続でした。それでもお客様に応援、受け入れていただき毎日足を運んでいただく常連様もたくさんいらっしゃったことは、この難しい理由があっても営業終了という決断を最後の最後まで迷わせた一番の要因かもしれません。

そして、今後も必ず上昇していく人件費は、小さな店舗の経営者にとって正直非常にシビア。でも同店は調理スタッフ、販売スタッフ等、相応の人数に支えられていているため、経営者として、その大切なスタッフの未来にも責任を持たなくてはならない。そんな中で何度も検討を重ね、悩んだ末の決断でもありました。本当に苦渋の決断でした。

・商店街開業希望者へのテナント譲与のタイミング、商店街スペースの有効活用

当商店街は誕生以来、ありがたいことにたくさんの方から出店希望のお声をいただいております。その中で数年前にご縁をいただいた方より、起業の準備に入りたいとの相談を受けたタイミングが、この決断の後押しにも繋がりました。

当商店街は“ここでしか出会えないモノ・ヒト・空間”というコンセプトのもと、まちづくりを進めておりますが、ある程度の店舗の新陳代謝があること、そして若手の新規起業者を応援し、また彼らがもたらしてくれる効果にも期待をしています。

そして、現ルルックキッチンのスペースには、次の入居者としてその若手新規起業者に使っていただくことがすでに決定しており、来年度新たな店舗が仲間入りする予定です。
(新店舗情報は詳細が決まり次第、あらためてお伝えします)

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何度も繰り返しているとおり💦本当に苦渋の決断となりましたが、同スペースでのルルックキッチンの営業終了は、これまで応援、ご愛顧くださいましたみなさまに対し、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。

だからこそ、来年4月末の閉店日まで、これまでと変わらず誠実に美味しいものを提供し続け、スタッフ一同明るく対応し、最後まで一所懸命走り抜けたいと思っています。

なお今後の予定につきまして、あくまで構想段階ではありますが、同店終了後落ち着いたタイミングで、「ひとつぼし雑貨店」内に小さなコミュニティースペースを設け、「ルルックキッチン」の屋号を一部残したかたちで、まちの案内所機能を充実させるべく、同店の“第二ステージ”への計画を立てております。
(イベントや週末に行っている当商店街名物のお菓子「沼ネコ焼」の実演販売スペースや、当店取り扱いの阿賀野市産コシヒカリや、ドリンク・スイーツをご贔屓にしてくださるお客様への対応等々、前向きに検討してまいります)
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あらためまして、ご愛顧いただくお客様・関係者の皆様にご不便をお掛けしますこと、心よりお詫び申し上げます。

どうぞご理解とご協力をいただけますよう、よろしくお願い申し上げます。

 

㈱テラスオフィス 代表取締役会長(ルルックキッチンオーナー)田村
㈱テラスオフィス 代表取締役社長 高岡
ルルックキッチンスタッフ一同